日本のゲイリブ

尾辻かな子は、ソウル大学留学&テコンドーの選手という経歴から、
てっきり社民党から立候補するのかな?と思いきや、
意外にも民主党から出馬したのですね。


地元の関西から出馬せず、東京からというのも、意外でした。
東京なら、同性愛者が多いから有利という計算なのかもしれません。


海外のメディアは、この種の候補がスキだけど、
レズビアンというだけで注目するのは、記事を書きやすいからでしょうか。
それとも、彼女のような主張する同性愛者(ゲイリブ)は、
大概の場合、欧米かぶれで、
何でも欧米に倣おうとするので、馴染み易いのかもしれません。


私は同性愛は個人の自由だし、
キリスト教のモラルに支配されていない日本なら、
同性婚も、個人の意思を尊重する意味で、欧米より受け入れ易いのでは…?と思っています。


同性愛に限定せず、信頼し合う者同士が望むなら、
法的に「家族」として認める制度があっていいようにも思います。
余り付き合いのない親族より、
親しい他人に何かを遺したい…という思いの人は、結構大勢いると思うんですよね。
…って、遺書で事足りるのだろうけど。。。


ただ、日本のゲイリブは、何をやるにも欧米の真似ばかりで、少し違和感を感じます。


キリスト教の価値観で異端視され、法的に罪として裁かれ、
社会的に激しく蔑視された反発から起こった欧米のゲイリブを、
宗教が異なり歴史的・社会的背景が異なる日本で模倣することに無理を感じないのでしょうか。


同性愛者を殺す目的でゲイバーへ出掛け、
人気の無い処に誘い出し、リンチにかけ殺すようなヘイトクライムは、日本ではまず起こりません。
同性愛は呪われているとか、地獄に堕ちる!とおおっぴらに説教をするようなキリスト教右派の牧師もいない。


ヨーロッパでは、
FIFAが、サッカー観戦中に同性愛をネタに野次るのをやめよう〜!キャンペーンがあるほど、
過激な野次が飛び交うそうですが、
日本では、野次ったり、罵ったりする場合に、同性愛がネタになることは、一般的にはみられません。


そういえば、同性愛に限らず、中絶やロリコンについても、
日本では、法に触れない限り、個人の領域として、社会一般の問題にあまりなりません。


こんな風に、キリスト教の価値観に支配されている欧米と日本では、
同じ問題でも、捉え方やリアクションに相当違いがあるのです。


キリスト教のモラルに対抗した欧米基準のゲイリブ運動を、
個人の性的嗜好の問題として同性愛を捉える日本で展開しても、共感され難いと思います。
一般的な問題としてゲイリブが認識されるのは、フェミニズムより難しいのではないでしょうか。


そう考えると、
レズのフェミがゲイリブ運動しているだけ…?に見える尾辻かな子って…どうなんでしょう?


イデオロギーに凝り固まった日本のフェミが、
一般女性の意識からズレた幻想ばかり追い求める特殊な集団になりつつあるように、
日本のゲイリブも、一般的な同性愛者から乖離してしまう危険性は十分ありえる。


ただ、フェミの場合は、なんだかんだいっても世の中の半分は女。ということもあり、
たとえ一部の女性しか代表しないフェミニストでも、
男女共同参画社会」という美名の下、潤沢な資金が投入されています。


ゲイリブも、フェミのような「恵まれた弱者」になりたいのかもしれません。
でも、絶対数が少ない同性愛者の一部しか代表しないゲイリブ運動が、
フェミのような立場になるのは、かなり…難しそう。。。


従って、性的趣向がレズ。というだけで注目される尾辻かな子の政治家としての将来は、
女というだけでチヤホヤされていた「マドンナ議員」ほど気楽ではなさそうです。
補助金たんまり♪のバラ色のフェミと違い、案外…いばらの道を歩むことになるかも。


けれども、24時間走った弁護士や、元ヤンキーの先生や、女子アナや、女性ゴルファーの父親…等々、
TVで顔を売った!というだけで参院選に出馬する「有名人」候補に比べれば、
尾辻かな子は、ず〜っと立派で真っ当な候補に見えます。


…長々書きましたが、個人的に、今度の参議院選挙ほど、投票する気分が萎える選挙はない。。。
空気が読めない自民党、異様なハシャギぶりの民主党、どちらにもウンザリさせられます。


なんで日本の政党は、「有名人」というだけで投票するバカばかり…と、国民を見縊るのでしょうか。
TVに出ていた人が、安直に政治家になってしまう現状に、ひたすらゲンナリしてしまいます。


とりあえず…毎度お馴染みな破廉恥スキャンダルがバレた、元プロレスラーの大仁田が、
参院選直前に、ヒッソリ政界を引退したのが、唯一、喜ばしいコトでした。


…全く関係ナイことですが、大仁田厚の顔ってこんなでしたっけ???

痩せたというだけでなく、目も鼻もアゴも、相当変化しているような…
もしかすると、出馬するつもりで張り切って「御直し」したのかもしれませんね…(涙)


http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200706/sha2007062102.html

“レズビアン候補”に海外も興味津々、尾辻かな子氏が涙の会見

来月の参院選比例代表に出馬する民主党のレズビアン候補、
尾辻かな子前大阪府議(32)が20日、都内の日本外国特派員協会で会見した。
当選すれば日本で初めて同性愛者を公言した国会議員誕生となるだけに海外メディアの関心は高く、質疑応答などで白熱した。

尾辻氏は「日本のレズビアンは見えない存在。イメージはポルノになってしまう」と現状を紹介。
自身が同性愛結婚した理由を聞かれると
「見える存在になろうと思った。もう一つは祝福される場がほしかった。
私たちにはそういう場がほとんどないので。多くの仲間たちも認められるように…」
と涙を流した。

同性愛者に対する日本社会については
「道徳的に許されなかった『できちゃった結婚』が、安室奈美恵さんや木村拓哉さんによってオープンとなった。
国会議員になって同性愛をオープンにしていくことで、
オープンにする芸能人がもっと出てきて、誰でも公表できる社会になると思う」
と自身の“使命”を語った。

会見は約20人の外国記者がこぞって質問し、
1時間の予定時間を10分オーバー。ドイツ人記者は「とても興味深かった」と話していた。