大メディアの責任転嫁

一部の大メディアが盛り上げたホリエモン人気の尻馬に乗り、自民党が総選挙に担ぎ出したことを、今になって責める大メディアは、人気を煽った側の責任をどのように考えているのだろう。あまりにも無責任すぎる。
ホリエモンを御輿に担いではしゃいでいた田原総一朗は、「視聴率がとれるなら出す」だの、「日本中が熱狂した、大人気だった」なんて弁解しているけど、薄汚い銭ゲバホリエモンを一貫して肯定的に取り上げていた説明にはならない。
確かに、近鉄買収に名乗りを上げ、独裁者ナベツネに対抗していた頃は、大人気だった。ただ、時価総額にモノを言わせてCXグループの乗っ取りを企んだ辺りからは、どちらかといえば、賛否両論が分かれる好き嫌いの激しいキャラへと変化していたわけで、日本中が熱狂して「支持」なんかしていなかったと思う。好かれている反面、視聴率のとれる嫌われキャラでもあったのだ。
なのに、特権的な立場にあり、情報を操作できる大手メディア(朝日系と日経系ナド)とメディアでの発言力が高い著名人(田原総一朗とかテリー伊藤とか二宮清純だの、イロイロ)の一部は、叩けばホコリが出るような危ない橋を渡っているホリエモンに不自然なほど甘かった。賛否両論のある目立ちたがり屋の負の部分を意図的に封じて取り上げることなく、アッと云う間に「スター」に祭り上げてしまった。
狡賢い政治家は、「フジTVが会計監査を2ヶ月しても、違法性が解らず400億円もの投資をしたのだから、私にライブ・ドアの違法性がわかるわけない」。と自己弁護をするけど、どうみてもインサイダーな時間外取引を、金融庁に「脱法だけど違法ではない」とされ、対抗手段でとった新株の大量発行でも裁判に負け、どうしようもなくなって泣く泣く厭々「盗人に追い銭」投資をしたフジTVと、選挙に利用しようとした自民党幹部がなんで同じ立場になるんだか(怒)。
それと同じように、検証せず人気を煽った一部大手メディアと経済評論家(エコノミスト)や、ホリエモン人気を利用した政権与党幹部と著名人と、銭ゲバ人気に踊らされた一般ピーポーも、同じ立場であるワケがない。情報を操作できる特権的な立場にある側と、情報を与えられる側が、なんで同じになるんだよ。日本っていつから素人ばかりの国になったわけ??
特に罪深いのは朝日系メディア。新聞もTVも雑誌も、どれもこれも一貫してホリエモンLOVE!!で祭り状態だった。特捜が入った当日には、ホリエモン「大先生」に消費税についてご意見を伺っている映像を何度も流してたのにも呆れた。あんな銭ゲバご意見番的権威に祭り上げて。。。どーするつもりだったんだろう。何を企んでいたのやら、だ。恐らく朝日にとっては、対立する保守系メディアの買い占めを謀ったホリエモンは「革新的ヒーロー」で、「保守と対立している」という理由だけで愛い奴だったんだろうけど、やりすぎだ。それでプロのジャーナリストって云えるのか?だ。経済部や社会部には、ライブ・ドアの会計監査が怪しい事や、証券業界で黒い噂がチラホラあることを知ってる記者もいただろうに。なぜ、それを黙殺したのだろうか。
それが今では、ホリエモンが逮捕された途端、見事なくらいに手の平返し。
今まで銭ゲバの負の部分を無視していたのが嘘みたいだ。「ジャーナリスト宣言。」なんてCMしているけど、銭ゲバが逮捕された途端に、ジャーナリスト魂に火がついたってこと??どうでもいいけど、朝日のジャーナリズムって、朝日にとって愛い奴は、どんなことがあっても、とりあえず逮捕されるまでは目をつぶるってことらしい。ホント最低な新聞。購読やめて正解だった。
ちなみに、田原総一朗はまだずっとマシで、ふりかかった火の粉を自らで払うように、色んなメディアでホリエモンを好意的にとりあげた自らの非を認めながらあざとく抗弁している。さすが、世渡り上手のプロだ。
その点、銭ゲバ逮捕後の対応がなってないのがテリー伊藤
ホリエモン逮捕時のワイドショーで、「日本人全員が反省しなければ・・」なんて、銭ゲバを熱狂的に擁護していた自分が存在しなかったかのような、トボけた戯言を吐いていた。ホリエモンをTVでしか知らない一般ピーポーと、詐欺師で銭ゲバホリエモンの薄汚い金にたかり、甘い汁を吸いながら初主演作品を撮ったテリー伊藤は、確かに同じ日本人だけど、ホリエモンについていえば、決して絶対どんなことがあっても同じなわけナイってのに。勝手に巻き込むな、だ。プロの癖に誤魔化すのが下手すぎる。本当にちょっとどーかと思うほどガッカリだった。
そんな、銭ゲバの盟友だったことをすっかり忘れたフリの手の平返しの人でなしテリー伊藤が初主演した映画「あおげば尊し」は、なかなかの感動作らしいです。まだ公開中なので、お暇ならどうぞ・・・
◆公式サイト◆Oakley, Inc. v. The Partnerships and Unincorporated Associations Identified on Schedule “A”; Case No. 18-cv-4403 | Greer, Burns & Crain, Ltd.